生涯一度のファーストクラス
⒛年位前、レコード買い付けの仕事で妻と訪れたハワイからの帰り、空港でオーバーブッキングの積み残しに遭った。
翌日からの営業に差し障ると米航空会社の空港勤務員に猛烈に抗議したところ、「当社にできる最大限の対応だ。これで
不満なら裁判してくれ」と、翌日のファーストクラスの航空券、ホテル宿泊券に、タクシー券、一人当たり400ドルの滞
在費を用意してくれた。
ついでとばかり、飛び立った飛行機に先に積んだ500キロ分の荷物の店への配達も要求したら、通関も含めてすべて無料
で手配してくれた。
ゲート前に並ばされて同様に積み残しに遭った新婚旅行の夫婦は、抗議しなかったばかりに、用意された航空券はエコノ
ミークラスだった。
米国はつくづく交渉社会なのだと実感した。
2015年3月
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